第4回ピアノと朗読で綴る光源氏を巡る女性たち終演しました
コンサートレポート
2025.11.14
第4回ピアノと朗読で綴る光源氏を巡る女性たち、終演いたしました。 お忙しいところご来場いただき誠にありがとうございました。 会場は国の文化財にも指定される江戸堀コダマビル、小さなサロンでお客様との近い距離感でのコンサートは独特の緊張感の中での本番でした。 4回目となったこのシリーズ、前回朧月夜(尚侍の君)との密会が露見し都を離れ須磨に下る決意をした源氏でしたが、今回は最愛の女君紫の上との別れに始まり須磨での隠遁寂寥の日々、入道の導きで明石へ移住、そしてそこでの明石の君への募る思い。ダイナミックな心の移ろいと嵐などの天変地異などが描かれた物語を音楽と朗読で表現いたしました。 ピアノは上野山絢子さん、美しい詩的なピアノと選曲の素晴らしさにいつもながら感動いたします。
朗読の視点から、今回心がけたことが3つあります。
⓵”間”を大切に
一つは音楽との”間”。以前投稿でも書きましたが、ピアノ演奏へのバトンタッチ、ピアノから朗読への引継ぎ。”間”の取り方で雰囲気が異なってきます。時間の経過、気持ちの変化、この先の物語への予感などを音楽から引継いだ時にどんな間で読み始めるかに注力いたしました。 もう一つは、谷崎訳はひとつひとつのセンテンスが長いため、なかなか句点(。)がやってきません(笑) 読点(、)ばかりが続くのですが、それぞれの読点での間の取り方を工夫して文章の流れ、強調したい言葉、行間に込められた思いなどの表現をしてみました。
②誰の言葉か
これも谷崎訳の特徴なのですが、誰の言葉か主語がない場面が多いのです。例えば今回の男性登場人物は源氏の君の他、朱雀帝、故人である桐壺院、明石の入道、家臣の良清がいますが 会話のやりとりの中で誰が発しているのをよりわかりやすくするために、声色を少しずつ変えることで表現してみました。(さて伝わったでしょうか。。。)
③和歌で心音を表現
この帖のみならず源氏物語には多くの和歌が詠まれます。今回の「須磨」、「明石」の帖では、源氏と紫の上とのやり取りでは辛い別れをかみしめながら須磨への旅立ちの日の思いが吐露され、源氏と明石の君とのやり取りでは、積極的な源氏と戸惑いながらも魅かれていく明石の君の思いがにじみ出ています。 今回は少しでもその意味が伝わればとプログラムにも和歌の意味を掲載するという試みを実施いたしました。
改めましてご多忙の中お越しいただいた皆様、素晴らしいピアノ演奏と企画でこのシリーズを牽引する上野山さん、支えてくれる多くの皆様に心より感謝いたします。 次回は5月9日(土)開催となります!かなり先ですが是非お越しください
朗読の視点から、今回心がけたことが3つあります。
⓵”間”を大切に
一つは音楽との”間”。以前投稿でも書きましたが、ピアノ演奏へのバトンタッチ、ピアノから朗読への引継ぎ。”間”の取り方で雰囲気が異なってきます。時間の経過、気持ちの変化、この先の物語への予感などを音楽から引継いだ時にどんな間で読み始めるかに注力いたしました。 もう一つは、谷崎訳はひとつひとつのセンテンスが長いため、なかなか句点(。)がやってきません(笑) 読点(、)ばかりが続くのですが、それぞれの読点での間の取り方を工夫して文章の流れ、強調したい言葉、行間に込められた思いなどの表現をしてみました。
②誰の言葉か
これも谷崎訳の特徴なのですが、誰の言葉か主語がない場面が多いのです。例えば今回の男性登場人物は源氏の君の他、朱雀帝、故人である桐壺院、明石の入道、家臣の良清がいますが 会話のやりとりの中で誰が発しているのをよりわかりやすくするために、声色を少しずつ変えることで表現してみました。(さて伝わったでしょうか。。。)
③和歌で心音を表現
この帖のみならず源氏物語には多くの和歌が詠まれます。今回の「須磨」、「明石」の帖では、源氏と紫の上とのやり取りでは辛い別れをかみしめながら須磨への旅立ちの日の思いが吐露され、源氏と明石の君とのやり取りでは、積極的な源氏と戸惑いながらも魅かれていく明石の君の思いがにじみ出ています。 今回は少しでもその意味が伝わればとプログラムにも和歌の意味を掲載するという試みを実施いたしました。
改めましてご多忙の中お越しいただいた皆様、素晴らしいピアノ演奏と企画でこのシリーズを牽引する上野山さん、支えてくれる多くの皆様に心より感謝いたします。 次回は5月9日(土)開催となります!かなり先ですが是非お越しください




